ピンインの読み方(基礎)

ピンインはアルファベットで発音を書く方式です。声調は母音の上の記号で示します(ā á ǎ à、軽声は無記号)。日本語とほぼ同じ音の文字もありますが、見た目と違う音がいくつかあります。

ピンイン読みの目安注意点
zh / ch / shヅ/チ/シ寄り(舌を巻く)標準では巻舌音。台湾では弱めの話者も多い
z / c / sズ/ツ/ス巻舌なし。c は「ツ」の破裂
j / q / xヂ/チ/シ(舌先を下げる)日本語に近い柔らかい音
r「ジ」と「r」の中間巻舌を伴う。人 rén=人
h強めのハ行(喉に近い)日本語より息が強い
ü「イ」と「ウ」の中間(口をすぼめる)n・l の後は ü と書く(女 nǚ・綠 lǜ)。j/q/x/y の後は u と書く(去 qù・魚 yú)
e(単独)「ウ」と「エ」の中間(口を開け喉から)了 le・的 de のような軽い音でも登場
-i(zi/ci/si/zhi/chi/shi/ri の i)ほぼ母音なしの「ッ」とした響き日本語の「i」ではない

まず代表的なパターンだけ掴み、細部は音声ボタンで確認すれば十分です。

台北

発音の目安 Táiběi(タイベイ)

台北(都市名)

正式字形では 臺北 と書くこともある。日常では台も広く使う

你好嗎

発音の目安 nǐ hǎo ma(ニイハオ・マ)

お元気ですか

嗎は疑問の語尾・軽声

我是日本人

発音の目安 wǒ shì Rìběnrén(ウオ・シー・リーベンレン)

私は日本人です

r の音に注意

注音符號(ㄅㄆㄇ)とは

注音符號(Zhùyīn fúhào)は、漢字の発音を表すために20世紀初頭に制定され、現在は主に台湾の教育・辞書・入力などで使われている表音記号です。日本語のカタカナに似た見た目ですが、全く別の体系です。台湾の小学校では漢字を覚える前に注音を習い、教科書や国語辞書では漢字の横に注音が振られます。

注音相当するピンイン読みの目安
ㄅbバ(無声音のb)
ㄆpパ
ㄇmマ
ㄈfファ
ㄋnナ
ㄌlラ
ㄍgガ(無声音)
ㄎkカ
ㄏhハ
ㄐjヂ
ㄑqチ
ㄒxシ

全部で37の基本記号+結合母音があります。声調記号は第1声は付けず、第2〜4声は ˊ ˇ ˋ、軽声は音節の前に置く ˙ です。

  • どこで見るか:台湾の看板・広告では漢字が主で、注音が全面に出ることは少ない。見かけるのは児童向け書籍・辞書・学習教材・スマホの入力方式(注音鍵盤)など。駅のアナウンスは華語のほか台語・客語・英語でも案内され、注音そのものが読み上げられるわけではありません。
  • ピンインとの違い:ピンインはアルファベット表記で世界標準、注音は台湾の教育用記号。表す音の体系は同じなので、注音を知らなくてもピンインで学習を完結できます。
  • 初心者は暗記しなくてOK:観光・日常会話ではピンインと音声だけで十分です。注音は「台湾の人はこうやって漢字を覚える記号がある」程度の知識で大丈夫です。

台湾の標準読み(代表例)

同じ漢字でも台湾の標準読みが異なる語がいくつかあります。最初に知っておくと聞き取りやすい代表例:

台湾華語台湾の読み読みの目安意味
星期xīngqíシンチー曜日・週
垃圾lèsèレセごみ
法國Fàguóファーグオフランス
俄羅斯Èluósīエールオスーロシア

「星期」を xīngqī と読む地域もありますが、台湾では第2声の xīngqí が一般的です。「法國」は台湾では Fàguó と読む人が多いですが、辞書での扱いは分かれます。「俄羅斯」は辞書では Éluósī ですが、台湾の放送・会話では Èluósī と読む人が多く、このコースの音声もそう読みます。「垃圾」の大陸標準読みは lājī です。ピンインと音声を正準としてください。

ミニ練習

Q1. ピンインの声調記号はどこに付く?

母音の上(ā á ǎ à)。軽声は無記号です。

Q2. 注音符號はどこで使われる?

台湾の学校教育・辞書・学習教材・注音入力など。漢字の発音を表す台湾の記号です。

Q3. 初心者は注音を覚える必要がある?

必須ではありません。ピンイン+音声で学習を完結できます。

Q4. 「垃圾」は台湾でどう読む?

lèsè(レセ)が台湾の標準的な読みです(大陸標準読みは lājī)。日本語のカタカナでは正確に表しにくい音なので、ピンイン lèsè と音声ボタンを正準としてください。

Q5. ü はどんな音?

「イ」の舌の位置で口をすぼめて「ウ」と言うような音。nǐ(你)の i とは別音です。

まとめ

  • ピンイン=アルファベットの発音表記・声調は母音の記号。
  • 注音符號=台湾の教育用表音記号。見かける機会はあるが暗記は後回しでOK。
  • 台湾の標準読み(星期 xīngqí・垃圾 lèsè)は最初に押さえる。
  • 次は STEP 3 基本会話 へ。